CPT10M, MIL-STD-810G & EN50155準拠Intel® Broadwell Core i7搭載、無人自動運転&鉄道向けコンピューター
CPT10M, MIL-STD-810G & EN50155準拠Intel® Broadwell Core i7搭載、無人自動運転&鉄道向けコンピューター
製品概要
MIL-STD-810G&EN50155準拠の耐環境システムCPT10Mは、Intel®5世代Broadwell CPU、堅牢XR-DIMM RAMオンボード搭載、豊富なI/Oインターフェース(USB3.0 x2、USB2.0 x2、COM x4、DisplayPort x2、LAN x4 [M12コネクターx2])によって、様々なデバイスとの接続が可能な高性能耐環境システムとなっています。2.5" SSD x2(最大512GB)/ HDD x2(最大2TB)リムーバルトレイによる大量データ保存への対応に加え、3G、WIFI、GPSなど通信用のSMAコネクターx2も実装しています。この他、-40°Cから70°Cの広範囲の動作温度に対応、MIL-STD-810G&EN50155準拠製品として鉄道の監視システム、DVR/NVRや無人自動運転車両などへの搭載で高い安定性とパフォーマンスを発揮します。
- MIL-STD-810G&EN50155準拠
- IP54準拠(アルミ筐体、M12コネクター採用)
- 第5世代Intel® Broadwell-U プロセッサーオンボード搭載
- XR-DIMM DDR3L 最大16GB
- マルチディスプレイ対応:DisplayPort x2
- RJ45 x2 , M12イーサネットコネクターx2
- DIO x1
- USB 3.0 x2, USB 2.0 x2, COM x4 (RS232 x3, RS232/422/485 x1)
- 9V~36V DC入力(M12コネクター)
- 動作温度:-40 ~70°C
- EN50155基準許容電圧(オプション)
高速処理を実現する広範囲動作温度
一般的な産業用コンピューターは、極端な温度下、特に高温下でCPU処理速度が急激に低下する欠点がありますが、StackRackでは過酷な環境下でも高いパフォーマンスの維持を可能にするシステム開発を行っており、CPT10Mも高い耐振動・衝撃性に加え、70℃の高温下でもCPUスロットリング無しで高速処理を可能にする優れたサーマルデザインが施されています。
STACKRACK開発の特殊なサーマルソリューションが採用されたCPT10Mは、高低温耐久試験によってCPUパフォーマンスに於ける高い安定性が証明されています。-40度から恒温下では、ターボブーストによる3GHzのクロック周波数を維持、70度の高温下でも2.19GHzの高パフォーマンスの発揮が証明されています(Intel® Broadwell Core™ i7-5650Uベースクロック周波数:2.2GHz)。
CPT10M CPUパフォーマンス
温度 | -40°C | 25°C | 40°C | 45°C | 50°C | 55°C | 60°C | 65°C | 70°C |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
CPU T-J | 0 | 70 | 82 | 89 | 93 | 100 | 103 | 104 | 104 |
CPUダイ | -28.1 | 55.1 | 58.3 | 63.4 | 69.1 | 74.4 | 79.9 | 83.3 | 86.3 |
ヒートシンク | -33.6 | 48.1 | 52.3 | 57.3 | 62.3 | 68.2 | 73.4 | 78.3 | 82.5 |
Δ1=(TJ-ダイ) | 28.1 | 14.9 | 23.7 | 25.6 | 23.9 | 25.6 | 23.1 | 20.7 | 17.7 |
Δ2=(ダイ-ヒートシンク) | 5.5 | 7.0 | 6.0 | 6.1 | 6.8 | 6.2 | 6.5 | 5.0 | 3.8 |
CPU周波数 | 3GHz | 3GHz | 3GHz | 3GHz | 3.02GHz | 2.82GHz | 2.8GHz | 2.55GHz | 2.19GHz |
無人運転技術のコアとなる高性能システム
道を走行する全ての自動車に無人運転技術が採用されることが期待されている現代ですが、SF映画で描写されるような安全且つ高速で運行をする無人運転車両は今では空想ではなく現実のものとなっています。 無人運転車両における“脳”の役割を果たす高性能コンピューターCPT10Mは、データ処理と分析をリアルタイムで行い、加速や停止、ギアチェンジ、ハンドル操作など車両に正確な指示を与える重要な役割を果たしています。
車両の位置情報や車両周辺状況などが転送されると、高性能CPU、Intel® Core™ i7-5650U の高速データ処理によって、車両の進行方向など指示が行われ、スムーズな車両動作が実行されます。また、イーサネットにはM12耐環境コネクターが採用され、振動や衝撃から生じる接続不良などの問題を解消しています。
EN50155の最高基準を満たす設計
鉄道という交通機関が誕生してから200年以上経ち、現代の鉄道システムに於けるテクノロジーは未だかつて無いほど急速に進歩しています。現代の鉄道システムは、乗客の安全と運行システムの効率化が重要な焦点となっており、鉄道車両上で発生する不安定な電圧供給への対応や走行中に発生する振動に対する耐性などが第一条件となっています。CPT10Mが準拠するEN50155規格は、乗客の安全やサービスの質を高める鉄道システム全体の安定性を証明するために設けられた鉄道規格となっています。
StackRack開発のCPT10MはEN50155を準拠、振動や衝撃、高低温など過酷な環境下に耐性を持ったシステムとなっており、温度対応に関しては最高基準のEN50155TXを準拠しています。
クラス | 動作温度範囲 | 追加過熱(10分間) | プリント基板周辺温度 |
---|---|---|---|
T1 | -25 ~ 55°C | +15°C | -25 ~ 70°C |
T2 | -40 ~ 55°C | +15°C | -40 ~ 70°C |
T3 | -25 ~ 70°C | +15°C | -25 ~ 85°C |
TX | -40 ~ 70°C | +15°C | -40 ~ 85°C |
9Vから36Vのワイドレンジ電源設計は、鉄道アプリケーション上で発生する電圧の急上昇などからコンポーネントを含むシステム全体を保護します。
また、オプションによる100 W, 16.8V ~ 31.2V 、33.6V~62.4V DC入力対応の電源モジュールは、EN50155 セクション12.2.11 IEC61373, EMCテストEN50121-3-2, 塩水霧テストEN50155セクション12.2.10, 防火テストEN45545-2, EN50155における耐振動衝撃テストが実施され、過酷な環境下での高い安定性が証明されています。