SR700
広範囲動作温度(-40 ~70°C)・ワイドレンジ電源(9V ~ 36V) 対応、Intel® Core™ i7-4700EQ Haswellプロセッサー+Intel® QM87搭載, MIL規格・IP65準拠、耐環境型ファンレス組込みコンピュータ
- Intel® Haswell BGA i7-4700EQ + Intel QM87 PCH
- (4コアx 2.4GHz, 47W)
- DDR3 XR-DIMM 最大8GB メモリー
- オンボードSATAIII NAND Drive 最大64GB
- mPCIe 拡張スロットx 2 (mSATA共通x1)
- M12コネクター採用
- IP65準拠
- MIL-STD 810G準拠
- 9V ~ 36V DC入力 パワー ディレー オン/オフ
- 動作温度-40 ~ 70°C
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製品概要
Intel® QM87チップセット+i7-4700EQ プロセッサー搭載の耐環境型組込みコンピュータSR700は、クロック周波数2.4GHz(最大3.4GHz)、クアッドコアは8コアターボアップ機能で膨大なデータを高速で処理します。また、M12コネクター採用でIP65を準拠、頑健性、機能性共に優れ、過酷な環境下でも最高のパフォーマンスの発揮が可能な設計となっています。SR700は最大10g rmsの振動からの耐性と75Gの衝撃からの耐性が証明されていると共に、-40~70℃の広範囲動作温度・9V~36Vのワイドレンジ電源入力に対応、コンピュータ全体の信頼性と安定性が高められています。堅牢設計のSR700は海事のナビゲーション・システム、防衛、航空科学、採掘現場などの過酷な環境下に最適なソリューションとなっています。
- ファンレス・システムを実現するサーマル・ソリューション
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SR700には、STACKRACK開発の独自のサーマルデザインが適用されています。 放熱性の高い素材と金属加工デザインの採用で、外部筐体をアルミヒート・シンクとして機能させることに成功、裏表両側からの放熱が可能で、システムの放熱効果を最大限に引き出しています。内部には熱源のCPUモジュール、グラフィック・モジュールの形状を元に最適な形状とサイズに加工された2つの銅製ヒート・スプレッダーがマザーボードとヒート・シンクの間に密着するように設置され、熱源からの素早い熱の吸収とアルミ筐体への熱伝導によって、-40から70℃の極端な温度下でも高い信頼性と安定性を発揮することに成功しています。また、裏表両側からの放熱を可能にすることで、水平・垂直どちらにも置くことができ、設置における柔軟性が高められています。
MIL-STD 810G準拠& IP65防水/防塵仕様
MIL-STD-810Gは米国国防省が定める物資の耐性を測る規格で、SR700もMIL-STD-810G準拠製品として過酷な環境下での高いパフォーマンスが証明されています。同一機器による連続的に実施される耐久試験によって耐衝撃・振動性、防塵・防水・防湿効果、極端な温度環境下での動作が試験・測定され、様々な分野で使用可能な設計が施されています。また、IP65準拠の完全防水・防塵仕様で、噴流や粒子の細かい粉塵の侵入を防ぎます。
堅牢コネクタ(M12)& MIL-STD準拠コネクター
SR700には頑健性と信頼性の高いM12コネクターが採用され、最高レベルの安定性と防護レベルが実現されています。密封形状のM12コネクターは、粉塵、高湿度や振動などの極めて過酷な状況下でも、それらの要因に左右されることなく高い安定性を発揮します。SR700のコネクタは、オプションとしてAmphenol社の米軍仕様のコネクタ(D38999シリーズ)に変更することも可能です。
• D38999シリーズ
MIL-DTL-38999はケーブルからパネルI/Oに接続するためのインターフェイスで、軍事、航空宇宙、その他の危険地帯で高いパフォーマンスを実現するシェル形状のコネクターです。-65℃から200℃までの温度に対応且つ軽量設計で、苛酷な環境にも耐えられる設計が施されています。 圧着によって電線を結線するタイプや半田で電線を結線するタイプがあり、激しい振動下や強風、高湿度に悩まされるような状況での使用に適しています。
• VG96912
MIL-D38999シリーズからの派生製品で、軽量化、スクープ・プルーフ(外殻を長くして損傷から防ぐ仕様)、コンタクト(電気接続のための金属部)密度向上などの特徴を一つに統合した仕様となっています。プラグやレセプター部分はアルミ合金で、カドミウムメッキ加工処理/ニッケルメッキ加工処理が施されています。
- システム・メイン・ボード: EBX SBC-OXY5737A
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(1) Intel® Core i7 CPU ソルダリング・オンボード
耐環境EBXシングル・ボードのOXY5737Aは、Intel Ivy Bridge i7-4700EQ クアッドコア プロセッサー、QM87チップセットソルダリング・オンボード搭載、衝撃下や振動下など苛酷な環境下でもスムーズな動作を維持します。また、ソリダリング・オンボード搭載によりインダクタンスや抵抗を低下させ、効果的且つスムーズな伝送を行うことで高いCPUパフォーマンスの発揮を可能にしています。
(2) ワイドレンジDC入力(9V~36V)・パワー ディレイ オン/オフ
9Vから36Vのワイドレンジ電源設計によって、電圧の急上昇などからコンポーネントを含むシステム全体を保護します。また、パワー ディレー オン/オフ機能は、システム起動時とシャットダウン時の際8段階のディレータイムの設定が可能となっていると共に、イグニッション状態や低電圧状態を検出することが可能です。
(3) SK401:追加ストレージ・モジュールによる拡張
SR700のボードにはPCIe /104 &FPE拡張スロットが搭載され、追加モジュールの接続で様々なデバイスの利用を可能にしています。SK401ストレージ・モジュールはスタック(積重ね)で、2.5" SSD / HDD x2、mSATA x2のストレージ対応に加え、Win 7, Win XP, Linux, DOSなどのOSにも対応しています。
動作温度 |
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-40°C ~ 70°C | |
システム |
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CPU | Intel® Core™ i7 Haswell , BGAタイプ Intel® Core i7-4700EQ (4C x 3.4/2.4 GHz), 6M キャッシュ(47W) |
チップセット | Intel® QM87 チップセット(Intel® DH82QM87 PCH) |
メモリー | DDR3 1600 XR-DIMM 最大8 GB (ECC機能) x 1 |
拡張スロット | mPCIe x2 (mSATA対応x1) (GEN2) |
ストレージ | 64GB オンボードSSD mSATA x1 2.5" HDD/SSD x1 SatckPCスロットx1 |
前部 I/O |
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電源ボタン | 防水ボタン(LEDバックライト) |
電源入力 | DC入力x1 (4ピンM12コネクター) |
X1 | USB2.0 x2 (8ピンM12コネクター) |
X2 | GbE LAN x1 (8ピンM12コネクター) |
X3 | GbE LAN x1 (8ピン Rugged M12コネクター) |
X4 | VGA x1 (12ピンM12コネクター) |
X5 | RS232 x1, RS485 x1 (12ピンM12コネクター) |
対応OS |
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Windows | Windows 7 x32/x64、Windows 8 x32/x64、Windows 8.1 x32/x64、Windows 10 x32/x64 |
Linux | Fedora 20、Ubuntu 13.04、Ubuntu 13.10、Ubuntu 14.04、Open SUSE 12.2 |
構成・動作環境 |
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電源 | 9V ~36V DC入力, AT/ATX モード対応 |
本体寸法 | 350 x 230 x 76 mm |
重量 | 8.6 kg (18.9 lbs) |
動作温度 | -40°C ~ 70°C(気流環境内) |
保存温度 | -40~85°C |
相対湿度 | 5% ~ 95%, 結露無し |
試験項目 |
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MIL-STD-810G耐久試験 | メソッド507.5, プロセス II (温度&湿度) メソッド516.6 衝撃- プロセスV 非動作時(対機器衝撃) メソッド516.6 衝撃- プロセス I 動作時(対機器衝撃) メソッド514.6 振動 カテゴリー24/非動作時(カテゴリー 20 & 24, 振動) メソッド514.6 振動 カテゴリー20/動作時 (カテゴリー 20 & 24, 振動) メソッド501.5, プロセス I (ストレージ/高温) メソッド501.5, プロセス II (動作時/高温) メソッド502.5, プロセス I (ストレージ/低温) メソッド502.5, プロセス II (動作時/低温) メソッド503.5, プロセス I (温度衝撃) |
EMC | CE, FCC 準拠 MIL-STD 461F (電源モジュール[オプション]) |
環境保護規格 | RoHS, WEEE 準拠 |
規格準拠システム、SR700にはSTACKRACK開発の特殊なサーマル・ソリューションが採用され、極端な温度環境下での使用を可能にしています。銅製ヒートスプレッダーを熱源となるプロセッサーとチップセットに直接接触させることにより、効果的に熱を吸収、8.0mmの銅製ヒート・パイプを伝って熱がシステム筐体へ伝達される構造となってます。また、SR700のアルミ製筐体はヒート・シンクとして機能し、素早く効果的に筐体外部へ放熱される仕組みとなっており、高温下での高いCPUパフォーマンスを実現しています。
機器モデル | SR700-ET-i7-4700EQ |
試験実施者 | Ian Huang |
試験結果 | 合格 |
試験温度 | 高温 0~75°C / 低温 -40~0°C |
試験時間 | 9時間 / 1.5時間 |
試験規格 | IEC60068-2 |
使用ソフトウェア | Burnin test v6.0 |
合格基準 | 試験終了後の正常動作を確認 |
- Test Configuration
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Device Configuration Manufacturer Part Number CPU Intel® Core i7-4700EQ 2.40GHz Intel i7-4700EQ PCH Mobile Intel QM87 Express Chipset Intel QM87 Memory Swissbit XR-DIMM 8 GB DDR3-1600 Swissbit SGV08G72B1BB2SA-DCWRT port3 SATAII Innodisk 256G SATA SSD Innodisk port4 SATA II Innodisk SATAIII 128GB mSATA Innodisk 64GB-AP-USDC64GE429-BTM PCI Express Mini Card Innodisk PCIeDOM 1ME3 Innodisk DEEDM-32GD09SW1DC-D26 LAN1 Intel(R) I210 Gigabit Network Connection Intel I210 LAN2 Intel(R) I217-LM Ethernet Connection Intel I217-LM Test Software Burnin test v6.0、AS SSD Benchmark
Intel Extreme Tuning Utility 4.3.0.11Chamber KSON THS-b4t-150 Chipeng SMO-3 KSON Chipeng THS-b4t-150 SMO-3 - Thermal Measurement
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STACKRACK provides real lab testing figures to show how CPU performance is with each tailor made thermal kits as important references and design guide for system engineers. For system integration, the crucial challenge is the operation performance under high temperature, thus STACKRACK conducts long time experiments to make sure the superior testing result for all critical missions. By revealing temperature at processor T junction, processor die and heat sink, STACKRACK is able to analyse the thermal solution we designed achieves maximum efficacy and observe CPU performance. The high temperature testing takes 5 hours which at each temperature point we burn in SR700-ET-i7-4700EQ for one hour, from +50 to +85°C.
SR700 System - IO Performance (-40 ~ 75°C)
Point -40°C 25°C 40°C 45°C 50°C 55°C 60°C 65°C 70°C 75°C CPU T-J 0 81 87 94 99 100 100 100 100 100 CPU Die -19.9 59.5 65.2 75.3 80.3 84.6 88.2 91.6 92.6 96.4 Heatsink -34.2 44.5 51.3 59.2 64.3 70 74.6 79.2 82.4 86.3 Δ1=(TJ-Die) 19.9 21.5 21.8 18.7 18.7 15.4 11.8 8.4 7.4 3.6 Δ2=(Die-Sink) 14.3 15 13.9 16.1 16 14.6 13.6 12.4 10.2 10.1 CPU Frenquency 2.79GHz 2.79GHz 2.79GHz 2.79GHz 2.59GHz 2.49GHz 2.19GHz 1.9GHz 1.5GHz 1GHz
- 温度測定試験
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STACKRACKでは社内に耐久試験所を設け極端な温度環境下でのCPUパフォーマンスを測定、システム開発や設計用のデータを収集しています。システム・インテグレーションの際には、高温下でのパフォーマンスが最も重視されるため、STACKRACKでは最大限のCPUパフォーマンスを引き出すために、T-junction、die、ヒートシンクの温度を測定し、正確なCPUパフォーマンス・データの分析を行っています。SR700の高温下での試験は-40度から85度で7時間、各設定温度で1時間の動作試験が行われています。
SR700 ヒートシンク - IO パフォーマンス
温度 -40°C 25°C 40°C 45°C 50°C 55°C 60°C 65°C 70°C 75°C CPU T-J 0 81 87 94 99 100 100 100 100 100 CPU ダイ -19.9 59.5 65.2 75.3 80.3 84.6 88.2 91.6 92.6 96.4 ヒートシンク -34.2 44.5 51.3 59.2 64.3 70 74.6 79.2 82.4 86.3 Δ1=(TJ-ダイ) 19.9 21.5 21.8 18.7 18.7 15.4 11.8 8.4 7.4 3.6 Δ2=(ダイ-シンク) 14.3 15 13.9 16.1 16 14.6 13.6 12.4 10.2 10.1 CPU 周波数 2.79GHz 2.79GHz 2.79GHz 2.79GHz 2.59GHz 2.49GHz 2.19GHz 1.9GHz 1.5GHz 1GHz
試験結果
64GB SSD
2TB SSD
Apacer 64GB SSD (書込み) MB/s
Apacer 64GB SSD (書込み) MB/s
Innodisk 2TB (書込み) MB/s
Innodisk 2TB (書込み) MB/s
SR700 System - IO Performance
Point | -40°C | 25°C | 40°C | 45°C | 50°C | 55°C | 60°C | 65°C | 70°C | 75°C |
Innodisk 3ME3 mSATA 64GB (書込み) MB/s | 120.13 | 121.91 | 118.78 | 121.63 | 118.34 | 120.27 | 120.02 | 120.37 | 120.75 | 119.57 |
Innodisk 3ME3 mSATA 64GB (読込み) MB/s | 186.63 | 185.46 | 186.97 | 187.75 | 186.9 | 188.79 | 186.41 | 186.67 | 185.87 | 187.03 |
Apacer 64GB OnBoard SSD (書込み) MB/s | 81.79 | 131.13 | 133.69 | 134.25 | 134.04 | 134.01 | 104.91 | 95.66 | 135.97 | 129.68 |
Apacer 64GB OnBoard SSD (読込み) MB/s | 254.09 | 254.11 | 253.47 | 253.05 | 251.68 | 254.01 | 218.02 | 240.72 | 225.86 | 231.06 |
Innodisk PCIeDOM 1ME3 (書込み) MB/s | 65.56 | 68.68 | 71.24 | 72.95 | 68.39 | 65.56 | 71.81 | 72.04 | 71.53 | 70.27 |
Innodisk PCIeDOM 1ME3 (読込み) MB/s | 122.33 | 121.24 | 123.35 | 123.56 | 122.4 | 122.33 | 122.08 | 122.59 | 122.28 | 120.95 |
放熱量を大幅に高める効果的冷却ソリューション:
STACKRACKはサーマルモジュールに銅製放熱板、銅製ヒート・パイプ、アルミ製ヒートシンクを採用、独自の冷却ソリューションをSR700に施すことによって放熱効果を最大限に引き出しています。プロセッサーやチップセットから発生した熱は銅製放熱板に素早く吸収され、熱の吸収によって液体から蒸気に変化する構造の銅製真空(液体-蒸気)ヒートパイプを伝い、アルミ製ヒート・シンク型筐体から素早く熱が筐体外部に放出される設計が施されています。これらSTACKRACKのファンレス熱設計によって、SR700は-40~70℃の極端な温度環境下での高い信頼性と安定性が実現されています。
特許権取得済みのアルミヒート・シンク型筐体
筐体外部への効果的な放熱を実現するため、ヒート・シンクには放熱性の高いアルミ素材が採用されています。
アルミ96%・高さ21mm・重量(各ヒート・シンク)2.665kg
銅製ヒート・スプレッダー
銅製ヒート・スプレッダーは熱源に直接密着するように設置され、効果的に熱を吸収、ヒート・パイプを伝い、素早くヒート・シンク型筐体へ伝達します。
- 銅99.9%・高さ3.4mm・重量80g
CPUメイン・ボード- OXY5737A
EBX SBCフォームファクターのボードはシステムの中央に組み込まれ、放熱システムを上下に区分するための遮断起点となっており、上部のサーマル・モジュールと下部のサーマル・モジュールは同一の設計が施されています
M12 耐環境コネクター
SR700 実装のI/O(VGA x 1, LAN x 2, COMポート [RS232] x 1, USB 2.0 x2)にはM12コネクターを採用、電源ボタンにもミリタリーレベルのI/Oプロテクションとして防水仕様が施されています。
- Fieldwireable M12 コネクターは、配線接続時間を大幅に短縮、追加の保護施工無しで高い頑健性を持っています。
- M12コネクターは、堅牢コネクション, コンパクト形状, 高い信頼性を持ち合わせ、止めねじ型の設計で保護性能と信頼性を高めています。