F1
小型フォーム・ファクター(SFF) + PCIe/104アーキテクチャ、Core i7堅牢COTS コンピューター
- Intel® 第三世代Core- i7 プロセッサー搭載 、堅牢COTS コンピューター
- NVIDIA® GPU GT730M(CUDA 384)、4画面表示対応(DP x 4)
- 堅牢モジュラー筐体+スタック式PCIe/104 I/O カード拡張
- MIL-STD-1275/704/DO-160準拠28V DC (電圧トランジェント[過度現象]保護設計)
- MIL-STD-810G/DO-160/MIL-461F準拠 耐温度衝撃, 振動, 湿度/EMI/EMC保護設計
- IP67準拠 堅牢アルミ筐体+MIL-DTL-38999コネクター
- 軍規格M12 X-codedコネクター
- 動作温度: -40°C ~75°C
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- 製品概要
- Specifications
- CPU Performance
- SSD Performance
- Thermal Solution
製品概要
PCIe/104は、システムのスタック(積重ね)を目的として設計され、LPC、SPI、フィールドバス対応で、PCI-Express、 イーサネット、 SATA, USBを搭載、一般電圧規格でも動作が可能な設計となっています。
StackPCは, FPEコネクター, StackPWRコネクターによる接続と積重ねで構成されたシステムで、COMアプリケーションのスタック型モジュールが特徴となっています。
StackPCは、COMアプリケーション(階層型コンピューター-オン-モジュールの[メイン・ボードとの]連結) やSBC 拡張(異なるフォーム・ファクターのシングル・ボード・コンピューター用の拡張バス)など、異なるアーキテクチャとの組み合わせが可能となっています。
パフォーマンス・レベル、スケーラビリティなどの高い需要からF1 COTsコンピューターにはPCI Expressが採用されています。現代のコンピューター使用に必要不可欠な長距離データ通信規格、イーサネットを採用、バンド幅におけるスケーラビリティと需要の観点からストレージ・インターコネクターとしてSATAを採用しています。
LPC バス, SPI、その他のインターフェース技術は、レガシーデバイスへの対応能力や拡張用ホストプロセッサーにおける機能性と簡潔性、コスト効率を重視して設計されています。
StackPCの主要規格であるPC/104、3.5インチEPIC/EBXファーム・ファクターの採用、StackPCはPCIe/104の バンク1のシグナル(同類のコネクター/類似のピンアウト)を通し、高い互換性が引き出されています。
StackPCは、パラレル・バス・インターフェース利用のスタック式アーキテクチャ上で高速シリアル・インターフェースにおけるポイント・ツー・ポイントの課題に対処できるように設計されています。StackPCはSBC拡張やコンピューター オン モジュールなどに最適なシステムとなるように設計されていると共に、今後予想されるより高速なインターフェースにも対応できるように開発されています。
従来のシステムと異なり、最新の組込みソリューションには豊富なI/Oインターフェースの搭載が不可欠となっており、システム・ロジックにおいて、毎年より多くのI/Oインターフェースに対応できる新しいプロセッサーモジュールが開発されています。これに対応して、弊社も自社製品により多くのインターフェース・コネクターやペリフェラル・モジュールの追加をしてきました。フォーム・ファクターの小型化によって、I/Oインターフェースやコンポーネントの搭載が制限されますが、スタック式のシステムによって豊富な種類のI/Oとコンポーネントの搭載を可能にしています。 スタック式モジュールは、苛酷な環境下でも高いパフォーマンスを発揮、高い頑健性を持った密封筐体によって衝撃や腐食からシステムを保護します。筐体の密封性を高めるために、フラット・ケーブルを用いたI/Oインターフェースを機器前部に集中させた設計が施されています。
システム上のスペースの確保のために、I/OインターフェースはI/Oモジュールに纏めて搭載され、不要なインターフェース・コネクターを排除、ピンヘッダに置き換え、必要なコンポーネント搭載のための空間を確保しています。これにより、製造コストを減らしモジュールの柔軟性を高めていると共に、ケーブルの使用を最低限に抑えることでデータ転送能力を向上、磁気ノイズを減少させ、システム全体の総合的な効果を高めています。端末インターフェース・モジュールには必要最低限の標準インターフェース・コネクターが搭載され、コストと効率性におけるソリューションが備わっています。
PCIe/104は、ベースとなるPC/104に互換性を持っていると共に、 PC/104-Plus, PCI/104, PCI/104-Expressモジュールにも対応しています。 StackPC とPC/104間の互換性はAppendix Bをご覧ください。
- 構成
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- M12コネクター
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F1スタックPCにはM12止めねじ型のプラグが採用、システムの輸送時や非動作時にコネクター部分を保護し、信頼性を高めています。IP65/IP67だけでなくIP69準拠で、プラスチック製もしくは金属製の密封カバーで機器の頑健性を高めます。
IP67準拠インターフェースには、止めねじ型のプラグに密封カバーが取り付けられ、内部の配線はバンドで固定することにより機器の信頼性が高められています。インターフェース用のチェーン付きの密封カバーは、コネクターのピン数に関係なくどのタイプのコネクターにも対応しており、産業分野などでの過酷な環境下でも高い安定性と信頼性を発揮します。
アクチュエーターケーブル取付け用ツール タイトなプラグ接続のために、取付け用のツールの使用を推奨しています。M12円形プラグイン・コネクターへの取り付け(アダプターの挿入も含む)の際、ドライバーやプラグ用締め具の利用で、プラグの密着性を向上させることができます。特に配電盤へのコネクター接続の際などに、プラグ用締め具の利用が推奨されます。F1採用のM12コネクターは、ローレット加工が施された六角形のステンレス素材で、腐食などの影響を受けることなく、インターフェースを保護します。
- M25 MIL-DTL 38999
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MIL規格準拠製品、MIL-DTL-38999は、耐腐食、軽量設計で、高いパフォーマンスを発揮します。Amphenol 社製Tri-Startシリーズには以下の特徴があります。
• 軽量- 17% – 70% 軽量化(アルミ製との比較:17–40% 軽量)
(ステンレス製との比較60–70% 軽量) 金属素材の重量比較は23ページの図をご覧ください。
• 耐腐食性- MIL-DTL-38999オリーブドラブ カドミウムメッキ (-65°C ~175°C)、無電解ニッケルメッキ (-65°C ~200°C),金属素材は塩水飛沫からの永久的な耐久性を持ち、両者ともに2000時間に及ぶ塩水飛沫耐久試験が行われ、耐腐食性が証明されています。
•耐久性 – 1500回以上の嵌合耐久試験が行われています。 (コンタクトではなく、嵌合)
• 長寿命コンタクト – MIL規格準拠のメッキ技術加工のコンタクトは、1500回以上の嵌合耐久試験が行われています。
• BACC63CT、BACC63CU規格認証
主要スペック |
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モデル | F1 |
CPU タイプ | Intel® 第3世代Core™ i7 Processor |
チップセット | Intel® QM77 |
メモリー | 1 x DDR3 1333/1600MHz XR-DIMM 8 GB |
ストレージ |
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対応HDD/SDD | 2.5" SSD x 1 |
mSATA SSDバックアップストレージ x1 | |
I/O コネクター |
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電源ボタン | 1 |
VGA | 1 (M12) |
DVI | 1 (M12) |
イーサネット | 2 (M12) X-Corded コネクター (最大6) |
オーディオ | 1 (M12) |
COM | 2 (M12) |
USB | 2 (M12) |
DC入力 | 1 (M12) |
機器構成 |
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筐体素材 | アルミ二ウム |
重量 | 9Kg (19.84 lb) |
本体寸法 (W x H x D) | 147 x 172 x 268 mm |
電源 |
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規格電圧 | 9 ~36 VDC (MIL-STD-1275/704/DO-160 準拠[28 VDC] 過度電流保護) |
動作環境 |
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動作温度 | -40 to 75°C (-40 to 158°F) |
保存温度 | -40 ~ 85°C (-40 ~185°F) * HDDを含まない |
相対湿度 | 95%RH @40°C, 結露無し |
防塵 | IP67, MIL-STD-810G準拠 |
試験規格 |
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EMI/EMC | Designed with 28 VDC transient protections |
軍規格 | Designed to meet MIL-STD-810G |
振動& 衝撃 | Designed to meet MIL-STD-810G |
堅牢COTSコンピューターF1は、幅広い分野での利用を目的に効果的な熱伝導率と伝達率を発揮するサーマル・ソリューションが採用され、極端な温度環境下での使用を可能にしています。熱伝導におけるソリューションは、銅製ヒート・スプレッダーを直接プロセッサー、チップセットに接触させることにより、素早く熱を吸収、効果的にヒート・シンク型筐体へ熱を伝達します。アルミ製筐体は、ヒート・シンクとして機能し、素早く効果的に熱が筐体外部に放出される仕組みとなっており、高温下でも高いCPUパフォーマンスの維持を可能にしています。
- 試験構成
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構成部品 構成 製造元 部品番号 CPU Intel® i7-3517UE 1.7GHz (17W) Intel i7-3517UE PCH Intel®QM77 Intel QM77 メモリー 4GB DDR3 1600 MHz XR DIMM Swissbit SGV08G72B1BB2SA-DCWRT オンボードSSD Apacer 32G SATA SSD Apacer 32GB-AP-USDC32GE429-BTM SK401 MSATA PORT Innodisk 64GB mSATA Innodisk DEMSR-64GD09SC2DC-D26 SK401 2.5 in SSD innodisk 2.5インチ64GB SSD Innodisk DES25-64GD08SC1QC-D26 試験用ソフトウェア Burnin test v7.1、Crystal DiskMARK3.03,
Intel Extreme Tuning Utilityチャンバー KSON THS-b4t-150 Chipeng SMO-3 KSON Chipeng THS-b4t-150 SMO-3
- 温度測定試験
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STACKRACKでは、社内に耐久試験所を設けCPUパフォーマンスを測定、機器の開発や設計の際、参照にする重要なデータを収集しています。システム・インテグレーションの際には、高温下での高いパフォーマンスが最も重視されるため、STACKRACKでは製品が苛酷な環境下でも動作するように長期的な耐久試験を実施しています。T-junction、die、ヒートシンクの温度を測定することにより、より正確なCPUパフォーマンスのデータを分析、最大限のパフォーマンスを引き出す設計を考察しています。F1の高温下での試験は-40度から75度で5時間、各設定温度で1時間動作試験が行われています。
F1 MB ヒートシンク - IO パフォーマンス
温度 -40°C -20°C 25°C 40°C 50°C 55°C 60°C 65°C 70°C 75°C CPU T-J 0 24 79 85 93 101 105 105 105 105 CPU ダイ -17.8 3.5 56.7 61.8 73 80.2 85 88.2 91.7 95.6 ヒートシンク -28.3 -5.7 48.3 52.6 63 69.6 74 78 82 87 Δ1=(TJ-ダイ) 17.8 20.5 22.3 23.2 20 20.8 20 16.8 13.3 9.4 Δ2=(ダイ-シンク) 10.5 9.2 8.4 9.2 10 10.6 11 10.2 9.7 8.6 CPU 周波数 (GHz) 2.59 2.59 2.59 2.59 2.59 2.59 2.39 1.99 1.79 0.9
Test Result
mSATA DEMSR 64GB (読込み) MB/s
mSTAT DEMSR 64GB (書込み) MB/s
2.5" SATA SSD DES2S 64GB (読込み) MB/s
2.5" SATA SSD DES2S 64GB (書込み) MB/s
On board SSD (読込み) MB/s
On board SSD (書込み) MB/s
F1 MB HeatSink - IO Performance
Point | -40°C | -20°C | 25°C | 40°C | 50°C | 60°C | 65°C | 70°C | 75°C |
On board SSD (読込みd) MB/s | 256.8 | 263.4 | 259.9 | 235.7 | 221.4 | 221.5 | 221.5 | 256.3 | 262.5 |
On board SSD (書込み) MB/s | 49.62 | 49.32 | 48.41 | 48.78 | 48.53 | 47.84 | 47.73 | 47.75 | 48.03 |
2.5"SSD DEM2S 64G (読込み) MB/s | 233.9 | 216 | 244.9 | 221.4 | 221.5 | 253.7 | 221.8 | 212.6 | 222.6 |
2.5"SSD DEM2S 64G (書込み) MB/s | 137.1 | 139.2 | 137.4 | 137.5 | 137.2 | 135.9 | 134.3 | 135.8 | 131.6 |
mSATA DEMSR 64G (読込み) MB/s | 203.5 | 205.2 | 201.9 | 204 | 204.3 | 201.2 | 202.9 | 204.1 | 201.6 |
mSATA DEMS 64G (書込み) MB/s | 122.1 | 126.4 | 125.3 | 124.3 | 126.5 | 122.5 | 124.4 | 124.1 | 126.3 |
StackPCのATR規格
ATRは、Air Transport Rackを意味し、堅牢システムの寸法から機能性などの世界基準で、F1のATR構成は航空や航空宇宙の分野に特化したシステムとなっています。
STACKRACKの独特なソリューション
ATRの構成は、PCI, VPX, VMEなどの構成が一般的ですが、PERFECTRONのF1-30コンダクション・クーリング(熱伝導による冷却)ATRは、小型モジュール、PCIe104によって構成されています。PCIe104-StackPCアーキテクチャによって、堅牢COTS コンピューターに高い柔軟性が与えられています
- コンダクション・クーリングによる冷却
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STACKRACKは、コンダクション・クーリング方法を採用したファンレス設計など、サーマル・デザインの開発を専門に行っています。スタック式マザー・ボードの各層から発生する熱をヒート・スプレッダーに直接熱源に接触させることで、最高レベルのサーマル・パフォーマンスを実現しています。システム上部にはカスタマイズ可能なI/Oインターフェースに防水防塵MIL-STD M12コネクターを実装(D38999への変更可)していますが、密封筐体でもコンダクション・クーリング設計によって効果的に放熱を行います。
- CALMARK Wedge-Lok
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システム全体に高い頑健性、耐衝撃性、耐振動性を与えるために、F1ATRコンピューターにはCALMARK社製Wedge-lokが実装されています。CALMARK社製のWedge-lokはシステムの安定性と信頼性を高め、5つの区分に分けられた変位可能な設計が施されていると共に、効果的な熱の吸収と伝達を行います。区分分けされた構造によって、高い耐振動性、耐衝撃性を発揮し、過負荷安全設計によって高い維持性を持ち合わせています。
- 発熱量を考慮したコンダクション・クーリング・モジュール
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システムの冷却に金属素材を採用することで、効果的に内部の熱を筐体外部へ放出します。金属加工を施された銅製冷却プレートをコンポーネントに密着させる設計は、スタック式システムの各層に施され、冷却プレートからCALMARK社製のWedge-lokへ素早く伝達されます。
- 最大10スリットのコンダクション・クーリング・システム
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"オール・イン・ワン"設計が施された筐体は、PERFECTRONのATRソリューションとして効果的な冷却、高い頑健性や安定性を持ち合わせています。マザー・ボードを格納する各スリットにはCALMARK社製 wedge-lokが実装され、ボードの各層には隙間なく銅製ヒート・スプレッダーがwedge-lokに密着するように装着されています。密着性の高い内部構造によって、強い衝撃や激しい振動からでも高い安定性と信頼性を発揮します。
- アルマイト(アルミニウムに陽極酸化処理が施された)筐体
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アルマイト処理が施された筐体は降水や多量の粉塵の舞う環境からシステムを保護します。
- アルミ製ヒート・シンク
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システム内部の銅製ヒート・スプレッダーは熱源となるモジュールに密着するように設置されています。CPUやチップセットから発生した熱は、銅製ヒート・シンクからwedge-lokを通して、アルミヒート・シンク型の筐体へ効果的に素早く伝達されます。
- CALMARK Wedge-Lok
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CALMARK社製のWedge-Lokはシステム内部のヒート・スプレッダーからの熱を効果的にヒート・シンク筐体へ伝達します。5つに区分された構造によって、振動や衝撃を大幅に緩和します。
- 各層に設置された銅製ヒート・スプレッダー
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金属加工を施された冷却ヒート・スプレッダーはスタック式マザー・ボードの各層に設置され、熱源から発生した熱を素早く効果的に吸収し、CPUやチップセットなどのコンポーネントを恒温状態に保ちます