SR10A
広範囲動作温度-40 ~ 70°C・ワイドレンジ電源対応、mPCIe拡張、Intel® QM87+Intel® Core™ i7 Haswell プロセッサー搭載、MIL規格準拠 堅牢耐振動型ファンレス組込みコンピュータ
- 第4世代 Intel® Core™ i7 Haswell プロセッサー (BGA)
- DDR3 最大8GB XR-DIMM
- mSATA 最大512GB
- マルチディスプレイ対応(DP x 2, DVI-I x 1)
- mPCIe 拡張スロットx 2
- USB 3.0 x 4, Intel® GbE x 2, COMポートx 1 (RS232/422/485)
- 9V~36V DC入力 パワー ディレー オン/オフ
- 動作温度-40 ~ 70 °C
- 耐振動用ワイヤ・ロープ・アイソレーション
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- 製品概要
- Specifications
- CPU Performance
- SSD Performance
- Thermal Solution
Intel® Haswell QM87チップセット+Intel®第4世代Core™ i7/i5/i3プロセッサーオンボード搭載の堅牢組込みコンピュータSR10Aは、-40から70℃の過酷な温度環境下でも高いパフォーマンスを発揮、軍用、輸送機関、産業オートメーション、デジタルサイネージなどに最適な組込みコンピュータとして設計されています。EBXフォームファクターにSwissbit XR-DIMM(最大8GB)搭載、3画面表示(DP x 2、DVI-I x 1)対応, GbE x 2, USB3.0 x 4, COMポートx 1など豊富なI/Oを実装、ワイドレンジ電源(9V~36V)対応で電圧の急上昇などからコンピュータ全体を保護します。
- Unique Challenges
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MIL-STD-810G準拠:耐衝撃性・耐振動性
MIL-STD-810Gは米国国防省が定める物資の耐性を測る規格で、SR10AもMIL-STD-810G準拠製品として過酷な環境下での高いパフォーマンスが証明されています。同一機器による連続的に実施される耐久試験によって耐衝撃・振動性、防塵・防水・防湿効果、極端な温度環境下での動作が試験・測定され、様々な分野で使用可能な設計が施されています。また、EBXフォームファクターのスタック(マザーボードの積重ね)やCPU・SSDソリダリング・オンボード(半田付けによる固定)搭載により、振動などから生じる接続の緩みなどの問題を解消し、ボード全体の耐衝撃性・耐振動性が大きく向上されていることに加え、筐体下部の緩衝装置(ワイヤ・ロープ・アイソレーション)によって、連続的な激しい振動下での正常動作を実現しています。
振動緩衝装置:ワイヤ・ロープ・バイブレーション・アイソレーター
SR10Aには振動緩衝装置としてワイヤ・ロープ・アイソレーションが採用され、激しい振動下での高い安定性が実現されています。メンテナンス不要且つ取り外しも容易なワイヤ・ロープ・アイソレーターは、x、y、z軸の三方向からの長時間に及ぶ振動を緩和、システムの耐久年数を縮めることなくスムーズ且つ高いパフォーマンスを実現しています。また、極端な温度環境下や腐食物質、放射能、高湿度、乾燥、紫外線などからでも影響を受けない高い耐久性を持っており、防衛向けに最適なアイテムとなっています。
- システム・メイン・ボード:EBX SBC-OXY5737A
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1. Intel® Core i7 CPU ソルダリング・オンボード
耐環境EBXシングル・ボードのOXY5737A は、Intel Ivy Bridge i7-4700EQ クアッドコア プロセッサー、QM87チップセットソルダリング・オンボード搭載、衝撃下や振動下など苛酷な環境下でもスムーズな動作を維持します。また、ソリダリング・オンボード搭載によりインダクタンスや抵抗を低下させ、効果的且つスムーズな伝送を行うことで高いCPUパフォーマンスの発揮を可能にしています。
2. 拡張性の向上-mPCIeスロットx 2
SR10AはmPCIeスロットx 2(mSATA対応 x1)を搭載、追加拡張が可能な設計となっています。
3. ワイドレンジDC入力:9V~ 36V
不安定な電源供給に晒されやすい移動車両上では、システムのワイドレンジ電源対応は絶対条件となっています。SR10Aは9V~36Vのワイドレンジ電源に対応、電圧の急上昇などからコンポーネントを含むシステム全体を保護します。この設計によって、異なる地域や移動中の使用を可能にすると共に、新たな電源設計なしで既存の電源での利用を可能にしています。
動作温度 |
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-40°C ~ 70°C | |
システム |
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CPU | Intel® Core™ i7 Haswell , BGAタイプ Intel® Core i7-4700EQ (4コアx 3.4/2.4 GHz), 6Mキャッシュ (47W) |
チップセット | Intel® QM87チップセット (Intel® DH82QM87 PCH) |
メモリータイプ | DDR3 1600 XR-DIMM 最大8 GB (ECC機能) x 1 |
拡張スロット | mPCIe(GEN2) x 2 (mSATA対応x1) |
ストレージ | mSATA 最大512GB |
イーサネット・チップセット | Intel® I210IT & i217LM GbE |
前部I/O |
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電源ボタン | ○ |
電源LED | ○ |
HDD LED | ○ |
LAN LED | ○ |
USB | USB 3.0 x 2 |
電源 | 端子台 x 1 |
背部I/O |
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DisplayPort | 20ピン DPコネクター(メス) x 2 |
DVI-I | 29ピン DVI-Dコネクター(メス) x 1 |
イーサネット | RJ45ポートx 2 |
オーディオ | Mic入力, Line出力 |
COM | RS-232/422/485ポートx 1, ジャンパー-選択可(DB9オス) シリアル信号 RS232: DCD-, RXD, TXD, DTR-, GND, DSR-, RTS-, CTS- RS422: TX-, RX+, TX+, RX-, GND RS485- 4W: TxD+, TxD-, RxD+, RxD-, GND RS485- 2W: DATA-, DATA+, GND |
USB | USB 3.0 x 2 |
ディスプレイ |
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ディスプレイ・インターフェース | DVI-Iインターフェースx 1: 29ピンDVI-Iコネクター(メス); 解像度:最大1920 x 1200@60 Hz; ディスプレイポートインターフェース x 2: 20ピン ディスプレイポートコネクター(メス); 解像度:最大3840 x 2160@60 Hz |
グラフィック・コントローラー | Intel® HD 4600 graphics オンボード搭載 |
対応OS |
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Windows | Windows 7 x32/x64, Windows 8 x32/x64, Windows 10 x32/x64 |
Linux | Fedora 20、Ubuntu 13.04、Ubuntu 13.10、Ubuntu 14.04 |
構成・動作環境 |
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電源入力 | 9V ~ 36V DC入力, AT/ATXモード (パワー ディレー オン/オフ) |
本体寸法 | 262 x 149 x 69 mm |
重量 | 3.81 Kg |
動作温度. | -40°C ~ 70°C(気流環境下) |
保存温度 | -40 ~ 85°C |
相対湿度 | 5% ~ 95%, 結露無し |
試験項目 |
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MIL-STD-810G 耐久テスト | メソッド507.5, プロセス II (温度&湿度) メソッド516.6 衝撃- プロセスV 非動作時(対機器衝撃) メソッド516.6 衝撃- プロセス I 動作時(対機器衝撃) メソッド514.6 振動 カテゴリー24/非動作時(カテゴリー 20 & 24, 振動) メソッド514.6 振動 カテゴリー20/動作時 (カテゴリー 20 & 24, 振動) メソッド501.5, プロセス I (ストレージ/高温) メソッド501.5, プロセス II (動作時/高温) メソッド502.5, プロセス I (ストレージ/低温) メソッド502.5, プロセス II (動作時/低温) メソッド503.5, プロセス I (温度衝撃) |
EMC | CE, FCC準拠 |
環境保護規格 | RoHS, WEEE準拠 |
MIL規格準拠システム、SR10AにはSTACKRACK開発の特殊なサーマル・ソリューションが採用され、極端な温度環境下での使用を可能にしています。銅製ヒートスプレッダーを熱源となるプロセッサーとチップセットに直接接触させることにより、効果的に熱を吸収、8.0mmの銅製ヒート・パイプを伝って熱がシステム筐体へ伝達される構造となってます。また、SR10Aのアルミ製筐体はヒート・シンクとして機能し、素早く効果的に筐体外部へ放熱される仕組みとなっており、高温下での高いCPUパフォーマンスを実現しています。
モデル | SR10A |
試験実施者 | Ian Huang |
試験結果 | 合格 |
試験温度 | 高温 0°C~70°C / 低温 -40°C~0°C |
試験時間 | 8時間 / 3時間 |
試験規格 | IEC60068-2 |
使用ソフトウェア | Burnin test v7.1、 Crystal DiskMARK3.03, Intel Extreme Tuning Utility1 |
合格基準 | 試験終了後の正常動作を確認 |
- 試験構成
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構成 構成アイテム 製造元 部品番号 CPU Intel® Core i7-4700EQ (4コアx 2.4Ghz), 6Mキャッシュ(47W) Intel i7-4700EQ PCH Intel®QM87 Intel QM87 メモリー 8GB DDR3 1600 MHz XR DIMM Swissbit SGV08G72B1BB2SA-DCWRT オンボードSSD Apacer 64G SATA SSD Apacer 64GB-AP-USDC64GE429-BTM mSATA Innodisk 256GB mSATA Innodisk SGV08G72B1BB2SA-DCWRT ソフトウェア Burnin test v7.1、
Crystal DiskMARK3.03,
Intel Extreme Tuning Utility1チャンバー KSON THS-b4t-150 Chipeng SMO-3 KSON Chipeng THS-b4t-150 SMO-3
- 温度測定試験
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STACKRACKでは社内に耐久試験所を設け極端な温度環境下でのCPUパフォーマンスを測定、システム開発や設計用のデータを収集しています。システム・インテグレーションの際には、高温下でのパフォーマンスが最も重視されるため、STACKRACKでは最大限のCPUパフォーマンスを引き出すために、T-junction、die、ヒートシンクの温度を測定し、正確なCPUパフォーマンス・データの分析を行っています。SR10Aの高温下での試験は-40度から70度で5時間、各設定温度で1時間の動作試験が行われています。
SR10-01A - IO パフォーマンス
温度 -40°C -20°C 25°C 40°C 45°C 50°C 55°C 60°C 65°C 70°C CPU T-J 2 20 98 100 100 100 100 100 100 100 CPU ダイ -9.7 8.5 81.5 84.2 92.1 93.5 95.5 97.3 97.7 100.6 ヒートシンク -33.7 -16.2 61.3 64.3 69.4 72.4 76.2 79.8 83.5 87.2 Δ1=(TJ-ダイ) 11.7 11.5 16.5 15.8 7.9 6.5 4.5 2.7 2.3 -0.6 Δ2=(ダイ-シンク) 24 24.7 20.2 19.9 22.7 21.1 19.3 17.5 14.2 13.4 CPU周波数 (GHz) 2.79 2.79 2.69 2.59 2.49 2.19 2.00 1.70 1.20 0.90
試験結果
On board SSD (読込み) MB/s
On board SSD (書込み) MB/s
mSATA (読込み) MB/s
mSATA (書込み) MB/s
SR10-01A - IO Performance
Point | -40°C | -20°C | 25°C | 40°C | 45°C | 50°C | 55°C | 60°C | 65°C | 70°C |
On board SSD (読込み) MB/s | 257.63 | 254.78 | 254.37 | 262.22 | 254.9 | 254.97 | 255.05 | 255.32 | 256.13 | 261.31 |
On board SSD (書込み) MB/s | 132.99 | 128.61 | 94.96 | 127.99 | 125.3 | 127.96 | 126.09 | 121.98 | 121.34 | 125.34 |
mSATA (読込み) MB/s | 188.6 | 201.8 | 199.7 | 192.5 | 198.6 | 200.6 | 206.6 | 193.5 | 199.4 | 199.8 |
mSATA (書込み) MB/s | 155.3 | 160.2 | 159.7 | 160.6 | 147.52 | 152.3 | 160.4 | 149 | 151.5 | 149.1 |
放熱量を大幅に高める効果的な冷却ソリューション:
STACKRACKはサーマルモジュールに銅製放熱板、銅製ヒート・パイプ、アルミ製ヒートシンクを採用、独自の冷却ソリューションをSR10Aに施すことによって放熱効果を最大限に引き出しています。プロセッサーやチップセットから発生した熱は銅製放熱板に素早く吸収され、熱の吸収によって液体から蒸気に変化する構造の銅製真空(液体-蒸気)ヒートパイプを伝い、アルミ製ヒート・シンク型筐体から素早く熱が筐体外部に放出される設計が施されています。これらSTACKRACKのファンレス熱設計によって、SR10Aは-40~70℃の極端な温度環境下での高い信頼性と安定性が実現されています。
特許権取得済みのアルミヒート・シンク型筐体
筐体外部への効果的な放熱を実現するため、ヒート・シンクには放熱性の高いアルミ素材が採用されています。
アルミ96%・高さ21mm・重量1039g
銅製ヒート・パイプ
U字形状の銅製真空ヒート・パイプはヒート・シンク型筐体内に組み込まれ、 熱源(CPU,チップセットなど)から発生する熱を無駄なくヒート・シンクに送る ことを可能にしてると共に、液体から蒸気へと変化する内部構造(液体―蒸気の 循環)によって、効果的な熱伝導を実現しています。
- 直径8.0mm・長さ225mm・銅99.9%
- 熱伝導率最大5000
銅製ヒート・スプレッダー
銅製ヒート・スプレッダーは熱源に直接密着するように設置され、効果的に熱を吸収、ヒート・パイプを伝い、素早くヒート・シンク型筐体へ伝達します。
- 銅99.9%・重量470g
OXY5737A
EBX SBCフォームファクターのボードはシステムの中央に組み込まれ、放熱システムを区分するための遮断起点となっており、発生した熱は上方へ伝達される構造になっています。
振動緩衝装置(ワイヤ・ロープ・アイソレーション)による耐振動性
ワイヤ・ロープ・アイソレーションの実装によって、SR10Aは10g rmsの振動・75gの衝撃からの耐性を実現しています。